2023/08/19 07:45


 美味しい産地の条件は?
 美味しいコーヒーを栽培するには、それに適した気候があります。欠かせない気候条件として、気温・日射量・雨・昼夜の寒暖差が挙げられます。これらの条件を満たすコーヒー栽培の適地は、北緯25°〜南緯25°に集中し、この地帯は「コーヒーベルト」と呼ばれています。
 この地帯は、気候条件に恵まれ、多くの生産国が集まっており、日本で消費されるコーヒーの多くは、このコーヒーベルトにある国から輸入されています。

<気温>
コーヒーがよく育つ気温は20〜25℃程度。気温が高すぎると実をつけるのが早過ぎたり、さび病*が発生しやすくなったりします。逆に低すぎると実が小さくなったり、収穫量が落ちたりします。

*さび病:さび病菌が葉の裏に付着し菌糸を伸ばして葉肉を浸食。やがて光合成機能を失い、2〜3年で枯れてしまう病気

<適度な日射量>
コーヒーも多くの農作物と同じように適度な日射量が欠かせません。ただ、直射日光が当たり過ぎてもよくないため、コーヒーノキよりも高い木をシェードツリーとして植えて、日陰をつくります。

<雨季がある>
コーヒーの栽培には、年間1,500〜2,000mmの降雨量が欠かせず、雨季があることが重要です。干ばつになったり、雨季がずれてしまうと生産量に影響します。

<標高1,000〜2,000m>
コーヒーの味わいがよくなるためには、実がゆっくり熟すことが望ましく、そのため昼夜の寒暖差が必要です。昼夜の寒暖差は、標高が高い高地で生じます。

また、生産エリアの栽培条件がコーヒーの味わいの特徴にもなっています。

○南米(ブラジルやコロンビアなど)は、「甘さと酸味のバランス』が特徴のバランス系
○中米(パナマやグアテマラなど)は、「軽やかで爽やかな酸味とフルーティー感」が特徴のキレ・スッキリ系
○アフリカ(エチオピアやケニアなど)は、「芳醇で濃厚な香りと際立つ酸味」が特徴なキレ系
○東南アジア(インドネシアなど)は、「ボディと苦味の重厚な風味」が特徴なコク系


産地ごとの特徴が色濃く出たスペシャルティーコーヒーをぜひお楽しみください!