2023/07/22 08:00



 ”『自分好みの味』を知ることから” の第4回は、<4.焙煎>です。

 焙煎とは、コーヒー豆に火を通すことで生豆に含まれる化学成分を変化させ、香りや甘味、酸味、苦味などコーヒーらしい味わいを引き出す作業です。
 焙煎は、その時間と温度によって「浅煎り」「中煎り」「深煎り」と呼ばれる焙煎度合いに大まかに分類されます。一般的に浅煎りは酸味が強く、深煎りは苦味が強くなります。
 焙煎度合い8段階で表記しているのをよく目にすると思いますが、明確な基準がないのでお店によってその解釈が異なるため、焙煎度合いを絶対的な指標として捉えることはお勧めしません。

 重要なのはその焙煎方法が素材に適した焙煎か否かになります。高地で育った生豆なら、コク・まろやか系の味わいを感じやすい深煎りもいいかもしれませんし、華やかで繊細な香りを持つ品種なら、キレ・スッキリ系の味わいを感じやすい浅煎りもいいかもしれません。まずは、自分の好み(苦味が好きか酸味が好きか)から選んでみるといいかもしれません。
 自分の好みが、
 <キレ・スッキリ系> 浅煎りの豆を選ぶ
 <バランス系> 中煎りの豆を選ぶ
 <コク・まろやか系> 深煎りの豆を選ぶ

 コーヒーを選ぶ際の手順としては、
 ❶ 生産国や品種、生産処理などによる『味わいの特徴』を知る
 ❷ いろいろ試して、『自分好みの味』をざっくり把握する
 ❸ 焙煎度合いを『酸味』と『苦味』の好みから選択する

 コーヒーの味わいは、その生産国や品種、焙煎度合いによって多様性に溢れています。自分好みのコーヒー探しをお楽しみください!

 次の第5回は、<5.粒度(挽き目)>です。